通信制高校から総合型選抜は不利?志望理由書・面接で気をつけること、対策【2027年版】|LOGIQA(ロジカ)

2026年7月4日

通信制高校からの総合型選抜対策

【2026年版】通信制高校から総合型選抜は不利?志望理由書・面接で気をつけること、対策

通信制高校だから不利とはいえません。ただし、欠席・遅刻・転校・不登校・学び直しの経験を、志望理由書や面接でどう伝えるかは大切です。

通信制高校で学ぶ生徒は、今では高校生全体のおよそ1割規模になっています。通信制高校を選ぶ理由も、学び方や生活スタイルも、一人ひとり大きく異なります。

参考:文部科学省「学校基本調査-令和7年度 結果の概要」

この記事では、通信制高校の生徒が総合型選抜を受けるときに、「不利なのか」と不安になりやすい点を整理しながら、志望理由書や面接で気に留めておくとよいポイントをまとめました。

結論

通信制高校から総合型選抜を受けること自体が、ただちに不利とはいえません。

ただし、目立つ欠席・遅刻・転校・不登校などがあった場合は、学び直しがどうプラスになったのかを、志望理由書や面接でどう説明するかが大切になります。

準備をしないまま面接で話すと、本人の意図とは違う形で伝わってしまうこともあります。だからこそ、通信制高校での経験をどう整理し、何をアピールし、何を話しすぎないかを考えておくことが重要です。

通信制高校が総合型選抜で直ちに不利になることはありません。志望理由書でしっかり対策をすることが大事です
通信制高校から総合型選抜を受けるときは、何をアピールし、何を話しすぎないかを整理することも大切です。

通信制高校から総合型選抜は不利なのか

通信制高校から総合型選抜を受けるとき、「全日制高校の生徒と比べて不利になるのではないか」と不安に感じる生徒や保護者もいると思います。

しかし、総合型選抜では、学校の種類だけで合否が決まるわけではありません。大学が見ているのは、志望理由、これまでの経験、学びたい内容、入学後の学びへの姿勢などです。

一方で、転校の理由、欠席が多かった理由、不登校の経験、学び直しの背景などを、何も準備しないまま志望理由書や面接で説明すると、伝え方によっては弱く聞こえてしまうことがあります。

つまり、通信制高校だから必ず不利というより、通信制高校での経験をどう説明するかによって、大学側に伝わる印象が変わると考えた方がよいでしょう。

  • 通信制高校だから不利、と決めつける必要はない
  • ただし、転校理由や欠席理由の説明は準備しておきたい
  • 志望理由書では、過去の説明より大学で学びたい内容が中心
  • 面接では、話すことと話しすぎないことの整理が大切

通信制高校の経験は、伝え方によって印象が変わる

通信制高校での学び方や過ごし方は、一人ひとり大きく異なります。

レポートやスクーリングを計画的に進めてきた生徒もいれば、資格取得、アルバイト、創作活動、家族の手伝い、地域活動など、自分の関心に合わせて時間を使ってきた生徒もいます。

一方で、まずは生活リズムや学び方を整えることに時間を使ってきた生徒もいます。

総合型選抜では、こうした経験をそのまま並べるのではなく、志望する学部や将来の方向性に合わせて、何を伝えるかを整理することが大切です。

たとえば、次のような説明だけだと、少し伝わりにくくなることがあります。

そのままだと伝わりにくい例

前の学校が合わなかったので、通信制高校に転校しました。
大学では頑張りたいです。

これだけでは、何が合わなかったのか、通信制高校に移ってから何が変わったのか、大学でどのように学びたいのかが見えにくくなります。

大切なのは、過去の事情を長く説明することではありません。

通信制高校に移ったあと、自分の学び方や生活の整え方、関心の持ち方にどのような変化があったのかを、志望理由とつなげて説明することです。

不利に聞こえないようにするための対策

通信制高校から総合型選抜を受ける場合、「通信制高校だから不利かどうか」だけを考えるよりも、志望理由書や面接でどのように伝えるかを準備することが大切です。

特に、欠席・遅刻・転校・不登校・学び直しの背景がある場合は、次のような点を整理しておきましょう。

  • なぜ通信制高校で学ぶことになったのか
  • 通信制高校に移ってから、何が変わったのか
  • どのように学習や生活を整えてきたのか
  • 自由に使える時間を、どのように使ってきたのか
  • その経験が、志望学部で学びたい内容とどうつながるのか
  • 面接でどこまで説明し、どこから志望理由に話を戻すのか

すべてを詳しく話せばよいわけではありません。むしろ、話しすぎることで、志望理由から離れてしまうこともあります。

総合型選抜では、「何をアピールするか」と同じくらい、「何を話しすぎないか」も大切です。

「学び直し」をどうプラスにつなげるか

通信制高校での経験を総合型選抜に活かす場合、ポイントになるのは「学び直し」です。

ここでいう学び直しは、単に学校を変えたという意味だけではありません。

たとえば、次のような変化があれば、志望理由書や面接で整理できる材料になります。

  • 自分に合う学習ペースを見つけた
  • レポートやスクーリングの予定を自分で管理するようになった
  • 生活リズムを整えるために工夫した
  • 自由に使える時間で関心のある分野を深めた
  • アルバイトや家族の手伝いを通して社会との関わりを考えた
  • 資格取得や創作活動など、自分なりに続けたことがある
  • 学校環境が変わったことで、将来について考える時間が増えた

大きな実績がなければいけない、というわけではありません。

ただし、「通信制高校で過ごしました」だけでは、志望理由にはなりにくいです。

その時間の中で何を考えたのか、何に関心を持つようになったのか、大学で何を学びたいと思うようになったのかを整理する必要があります。

通信制高校の生徒がアピールしやすい経験

通信制高校の生徒には、全日制高校の生徒とは違う形で経験を積んでいるケースがあります。

たとえば、次のような経験です。

  • アルバイトを通して、働く人や社会の仕組みに関心を持った
  • 家族の手伝いや介護に関わる中で、福祉や地域課題に関心を持った
  • 趣味や創作活動を続ける中で、表現・デザイン・情報・メディアに関心を持った
  • 資格取得や検定の勉強を通して、自分の学び方を見つけた
  • 学校外の人との関わりを通して、社会や地域について考えるようになった
  • 自分の経験から、心理・教育・福祉・社会問題に関心を持った

通信制高校は、時間の使い方に幅がある分、自分の関心を深めやすい面もあります。

ただし、その経験がそのまま強みになるわけではありません。

総合型選抜では、その経験を志望学部での学びとどうつなげるかが大切です。

学部によって、通信制高校での経験の伝え方は変わる

通信制高校での経験は、志望する学部によって整理の仕方が変わります。

同じ経験でも、教育系に出す場合、福祉系に出す場合、経済・経営系に出す場合では、伝えるべきポイントが違います。

学部系統 経験をどう整理するか 気をつけたい点
教育系 学び方、学校環境、子どもや若者の成長への関心などを整理できる場合があります。 意欲だけでなく、入学後に継続して学べるか、将来どのように教育に関わりたいのかを丁寧に説明する必要があります。
医療・看護系 健康、家族の経験、人を支えた経験、地域医療や看護への関心などを整理できる場合があります。 専門職として学び続ける姿勢や、実習・現場に向き合う意識を、具体的に説明することが大切です。
福祉系 人や社会を支えることへの関心、多様な背景を持つ人への理解、身近な困りごとへの気づきを整理できる場合があります。 自分の経験だけで終わらせず、どのような人を支えたいのか、どのような社会課題に関心があるのかまでつなげることが大切です。
心理・人間科学系 自分や周囲の変化、人間関係、環境との相性について考えた経験が、心理学への関心につながる場合があります。 「人の気持ちを理解したい」だけで終わらせず、心理学を実験・調査・統計などにもとづいて学ぶ姿勢を示すことが大切です。
経済・経営・情報系 アルバイト、資格取得、時間管理、ネットやツールの活用、創作活動などを整理しやすい場合があります。 「自由な時間があった」だけでなく、その時間をどう使い、何を身につけたのかを具体的に説明することが大切です。
国際・社会・地域系 環境が変わった経験、地域や社会への関心、多様な学び方への気づきを、問題意識として整理できる場合があります。 経験を広げすぎず、志望学部で学びたいテーマと結びつける必要があります。
芸術・表現・メディア系 創作活動、動画制作、イラスト、音楽、文章、SNS発信などを、表現への関心として整理できる場合があります。 好きなことを続けてきた話で終わらせず、大学で何を学び、どのように表現を深めたいのかを説明することが大切です。

このように、通信制高校での経験は、どの学部に出すかによって見せ方が変わります。

「通信制高校だからこう書けばよい」と考えるのではなく、志望学部に合わせて、伝える材料を選ぶことが重要です。

心理学部・心理学科を志望する場合に気をつけたいこと

心理学部・心理学科を志望する生徒の中には、「人の気持ちを理解できるようになりたい」「人の心理について考えることが好き」と考える人もいます。

もちろん、人間関係や自分自身の経験が、心理学に関心を持つきっかけになることはあります。

ただし、大学で学ぶ心理学は、心理テストや悩み相談のイメージだけで考えると、実際の学びとずれることがあります。

心理学では、人の心や行動を、実験・調査・観察・統計などを通して、データや理論にもとづいて学びます。

そのため、志望理由書や面接では、次のような説明だけで終わらせないことが大切です。

そのままだと伝わりにくい例

人の気持ちを理解できるようになりたいので、心理学部を志望しました。

この説明だけだと、心理学部で何を学びたいのかが見えにくくなります。

自分の経験をきっかけに、心理学のどの分野に関心を持ったのか、大学でどのように学びたいのか、将来どのように活かしたいのかまで整理しましょう。

たとえば、次のように整理すると、大学での学びにつながりやすくなります。

整理した例

通信制高校に移ってから、自分に合う学び方や人との距離の取り方について考えるようになりました。
その経験から、人の心や行動が環境によってどのように影響を受けるのかに関心を持ちました。
大学では心理学を、感覚だけでなく調査やデータにもとづいて学び、将来は若者の学びや生活を支える仕事に関わりたいと考えています。

志望理由書で気をつけたいこと

通信制高校から総合型選抜を受ける場合、志望理由書では、過去の事情を説明しすぎないことも大切です。

もちろん、欠席・転校・不登校などの背景に触れる必要がある場合もあります。

しかし、志望理由書の中心は、過去の説明ではありません。

中心になるべきなのは、次の3つです。

  1. なぜその学部で学びたいのか
  2. これまでの経験や関心が、志望理由とどうつながっているのか
  3. 大学で何を学び、将来どのように活かしたいのか

たとえば、次のような書き方だと、過去の事情説明が中心になりすぎることがあります。

そのままだと伝わりにくい例

私は以前の学校で人間関係に悩み、通信制高校に転校しました。
その経験から、人の心に関心を持つようになりました。
だから心理学部を志望します。

これだけでは、心理学部で何を学びたいのかがまだ見えにくいです。

改善するなら、次のように、大学での学びにつなげる必要があります。

整理した例

通信制高校に移ってから、自分に合う学び方や人との距離の取り方について考えるようになりました。
その中で、人が環境によって受ける影響や、安心して学べる場づくりに関心を持つようになりました。
大学では心理学を通して、人の行動や心の変化を学び、将来は若者の学びや生活を支える仕事に関わりたいと考えています。

このように、経験をそのまま出すのではなく、志望学部での学びにつながる形に整理することが大切です。

面接で聞かれやすいこと

通信制高校から総合型選抜を受ける場合、面接では次のような質問をされることがあります。

  • なぜ通信制高校を選んだのですか
  • 前の学校から環境が変わって、何が変わりましたか
  • 通信制高校では、どのように学習を進めてきましたか
  • 自分で時間を使ううえで、工夫したことはありますか
  • 欠席や転校の経験から、何を学びましたか
  • 大学に入ってから、どのように学んでいきたいですか
  • 志望学部で学びたいことと、これまでの経験はどうつながっていますか

これらの質問に答えるときは、立派な答えを作ろうとしすぎる必要はありません。

大切なのは、話す内容に無理がないことです。

志望理由書に書いたことと面接で話すことがずれていたり、実際の経験と合わない話をしたりすると、深掘りされたときに答えにくくなります。

だからこそ、志望理由書を書く段階から、面接で聞かれることを想定しておく必要があります。

通信制高校からの総合型選抜で大切なこと

通信制高校から総合型選抜を受ける場合、大切なのは、通信制高校であることを強みに見せることだけではありません。

また、過去の欠席や転校、不登校の経験を必要以上に重く説明することでもありません。

大切なのは、自分の経験や関心の中から、志望理由書や面接で伝えるべき材料を選び、志望学部に合う形で整理することです。

通信制高校での経験は、一人ひとり違います。

だからこそ、テンプレートに当てはめるだけではうまくいかないことがあります。

自分の場合は何を伝えるべきなのか。

何を詳しく話し、何を話しすぎない方がよいのか。

志望学部とどうつなげるのか。

この整理が、通信制高校から総合型選抜を受けるうえで重要になります。

LOGIQAの通信制高校生向け総合型選抜対策

LOGIQAでは、通信制高校の生徒の総合型選抜対策にも対応しています。

通信制高校での経験を、無理に明るく見せたり、必要以上に重く説明したりするのではなく、その生徒の状況や志望学部に合わせて、志望理由書・面接・小論文で伝える内容を整理します。

特に、欠席・遅刻・転校・不登校・学び直しの背景がある場合は、志望理由書にどう書くか、面接でどこまで話すか、大学での学びにどうつなげるかを慎重に考える必要があります。

LOGIQAでは、主宰が一人ひとりの状況を確認しながら、志望理由書の作成、面接での答え方、小論文対策まで個別に設計します。

通信制高校から総合型選抜を考えていて、志望理由書や面接での伝え方に不安がある方は、出願前に一度ご相談ください。

通信制高校からの総合型選抜対策を相談する

通信制高校から総合型選抜を受けること自体が、ただちに不利とはいえません。ただし、欠席・遅刻・転校・不登校・学び直しの背景を、どこまで説明し、どのように志望理由書や面接につなげるかは、一人ひとり異なります。

LOGIQAでは、志望学部やこれまでの状況を確認しながら、伝える内容と話しすぎない内容を整理し、出願書類・面接・小論文まで個別に設計します。

よくある質問

通信制高校から総合型選抜を受けると不利ですか?

通信制高校で学んでいることだけで、総合型選抜が不利になるとはいえません。

ただし、欠席・遅刻・転校・不登校などの背景がある場合は、志望理由書や面接での説明の仕方によって印象が変わることがあります。学び直しによって何が変わったのか、大学で何を学びたいのかを整理しておくことが大切です。

通信制高校から総合型選抜を受ける場合、欠席や転校の理由は必ず説明しなければいけませんか?

必ず詳しく説明しなければいけないわけではありません。

ただし、調査書や面接の流れの中で聞かれる可能性がある場合は、答え方を準備しておくことが大切です。過去の事情を長く話すよりも、環境が変わったあとに何を考え、どのように学び方や生活を整えたのかを説明できるようにしておきましょう。

通信制高校で目立った活動実績がありません。それでも総合型選抜は考えられますか?

活動実績の大きさだけで決まるわけではありません。

レポート学習、スクーリング、アルバイト、家族の手伝い、資格取得、趣味や関心、進路について調べた経験などが、志望理由につながる場合もあります。大切なのは、経験をそのまま並べることではなく、志望学部とどうつながるかを整理することです。

活動実績が少ない場合の考え方は、活動実績が少ない生徒の総合型選抜対策でも詳しく解説しています。

不登校や転校の経験は、志望理由書に書いた方がいいですか?

書いた方がよい場合もあれば、詳しく書きすぎない方がよい場合もあります。

志望理由書は、過去の事情説明が中心になる書類ではありません。志望学部で何を学びたいのか、将来どのように活かしたいのかが中心です。不登校や転校の経験に触れる場合も、志望理由とのつながりを意識して書くことが大切です。

教育学部を志望する場合、通信制高校での経験はどう説明すればいいですか?

教育学部を志望する場合は、学校環境や学び方について考えた経験が、志望理由につながる場合があります。

ただし、「自分が悩んだから教育に関心を持った」という説明だけでは不十分になりやすいです。入学後に継続して学べるか、将来どのように教育に関わりたいのかまで、丁寧に整理することが大切です。

心理学部を志望する場合、「人の気持ちを理解したい」という理由では伝わりにくいですか?

心理学に関心を持つきっかけとしては自然です。

ただし、大学で学ぶ心理学は、心理テストや悩み相談のイメージだけで考えると、実際の学びとずれることがあります。人の心や行動を、実験・調査・観察・統計などを通して、データや理論にもとづいて学ぶ学問です。

そのため、志望理由書や面接では、「人の気持ちを理解したい」だけで終わらせず、心理学のどの分野に関心があるのか、大学でどのように学びたいのかまで整理することが大切です。

面接で通信制高校に転校した理由を聞かれたら、どう答えればいいですか?

事実に沿って、簡潔に答えることが大切です。

そのうえで、通信制高校に移ってから何が変わったのか、どのように学び方や生活を整えたのか、大学で何を学びたいと思うようになったのかにつなげて話せるようにしておくとよいでしょう。