学びたいことを一文にする
「観光に興味がある」から「観光客が繰り返し訪れたくなる地域の条件を知りたい」へ。まだ結論がなくても、知りたいことが言えれば調べる方向が決まります。
大学受験|総合型選抜・学校推薦型選抜
「なぜこの大学?」を、
自分の言葉で答える。
学びたい分野は言える。でも、「それなら他の大学でもよいのでは?」と聞かれると止まってしまう。そんなときは、大学の特徴と自分の関心が、どこでつながるのかを確かめましょう。
まずは答え方・例文を読む →01 / 答え方の基本
「私は〇〇を学びたい。そのために、貴学の△△という学び方・環境が合っている。そこで□□に取り組みたい」というつながりを説明します。
大学の特徴を挙げるだけでなく、その特徴が自分にとって必要な理由を添えるのがポイントです。
「経営学に興味がある」は分野を選ぶ理由です。「マーケティングの基礎を学んだうえで、地域の店舗と課題に取り組む授業があり、高校で抱いた疑問を調査できる」は、その大学で学ぶ理由に近づきます。
ただし、すべての受験生に大きな社会課題や明確な研究テーマが必要なわけではありません。授業や読書で気になったこと、部活動で感じた疑問などから、大学で確かめたいことを具体的にしていきましょう。
「この大学でしか学べない」と言い切る必要はありません。
一つひとつの授業や制度が他大学にもあっても、その組み合わせや学ぶ順序が、自分の目的に合う理由を説明できます。他大学にないと断定する場合は、事実の確認が必要です。
以下はLOGIQAが提案する準備の考え方です。実際の評価項目や求められる内容は、志望大学・学部・選抜方式の募集要項、設問、アドミッション・ポリシーを優先してください。
02 / 質問を分ける
同じ志望理由でも、質問によって強調する部分が変わります。大学の理由を聞かれたときに、学問への興味だけで答え終わらないようにしましょう。
表は横にスクロールできます。
| 聞かれたこと | 答える中心 | 説明を具体化する材料 |
|---|---|---|
| なぜこの学部・分野か | 何に関心があり、その学問を学びたいのか | 経験、授業、読書、探究などから生まれた疑問 |
| なぜこの大学か | その大学の教育内容・学び方が、自分の目的にどう合うか | カリキュラム、演習・実習、学部間の履修、学ぶ環境 |
| なぜこの学科か | 学部の中でも、その専門領域を選ぶ理由 | 専攻分野、履修モデル、研究テーマ、卒業研究 |
これは考えるための分け方です。大学を選ぶ理由に学部・学科の特色を使っても構いません。実際の回答では、「学びたい内容」と「その大学での学び方」をつなげます。
03 / 大学研究
大学案内を最初から全部暗記する必要はありません。自分の関心を仮に一つ決め、その内容をどの授業・演習で深められるかを調べます。
「観光に興味がある」から「観光客が繰り返し訪れたくなる地域の条件を知りたい」へ。まだ結論がなくても、知りたいことが言えれば調べる方向が決まります。
学部・学科の教育内容、カリキュラム、シラバスを読みます。科目名だけで判断せず、扱うテーマ、授業の方法、到達目標を見ましょう。
「実習がある」から「実習で来訪者に聞き取りをし、再訪する理由を調べたい」へ。大学の説明に、自分の行動を一文足します。
関心分野、授業方法、学ぶ順序など、同じ観点で比較します。自分が特に重視する条件を見つけ、志望校を選ぶ理由を説明します。
授業の開講年度、教員の所属・担当、履修条件を確認してください。過去の実施報告だけを見て、入学後も必ず参加できると決めつけないことが大切です。
ノートに次の4列を作り、候補大学ごとに記入してみましょう。確認したページのURLや年度を残すと、面接前にも見直せます。
下の記入例は架空です。実際の大学に同じ制度があることを示すものではありません。
| 学びたいこと | 公式情報で確かめる事実 | 自分に合う理由・やりたいこと | 確認先・条件 |
|---|---|---|---|
| 商店街の再訪者を増やす条件 | 調査方法を学ぶ授業と、地域での実習 | 高校では聞けなかった来訪者の意見を、調査方法を学んだうえで集めたい | シラバスのURL・年度、実習の対象学年と選考 |
| 翻訳による表現の違い | 原文を読む演習と、翻訳を扱う授業 | 語彙や文化背景を学び、同じ場面の訳し方が違う理由を考えたい | 学科カリキュラム、授業内容、履修条件 |
「少人数」「実践的」「国際的」などの言葉が同じでも、実際の授業方法は異なることがあります。何人で、何を、どのように学ぶのかまで分かると、選ぶ理由を説明しやすくなります。
学びたいこと自体がまだ見つからない方は、総合型選抜の自己分析チェックから経験や関心を振り返れます。大学別の選抜内容は、大学別対策一覧で確認してください。
04 / 回答例
以下は架空の経験・教育内容を使った学習用の例文です。実在大学の紹介や合格者の回答ではありません。本人の経験と、志望大学で確認できた情報に置き換えて考えてください。
貴学は地域について学べる授業が充実しており、オープンキャンパスの雰囲気も良かったため志望しました。
このままでは、どの授業が何のために必要なのかが分かりません。「自分が知りたいこと」と「その大学で取り組むこと」を足してみます。
私が貴学を志望するのは、調査方法を基礎から学び、地域での実習で確かめられる点に魅力を感じたからです。高校で商店街を調べた際、イベントの集客がその後の利用につながりにくいと知りました。入学後は来訪者と店舗の双方に聞き取りをし、再び訪れたくなる条件を考えたいです。
最初に「その大学を選ぶ理由」を答えています。続く経験は、その学び方を重視する理由になっています。
短く答える練習では30〜45秒程度を一つの目安にできますが、試験共通の指定ではありません。面接官の指示や質問の範囲に合わせてください。
私が貴学を志望する理由は、社会調査の方法を学んだうえで、地域と協働する実習に取り組める点にある。高校の探究活動で地元商店街を調べた際、イベント当日は人が集まっても、その後の利用にはつながりにくいことを知った。ただ、高校での調査は店舗への聞き取りが中心で、来訪者の考えを十分に確かめられなかった。貴学では、質問の設計や結果の読み取りを学び、実習で店舗と来訪者の双方の意見を調べたい。調査の基礎と現場での実践を結びつけられる学び方が、私の疑問を深めるうえで必要だと考えている。
志望理由書全体の完成例ではありません。将来像や活動実績などを別に問われている場合は、指定の設問・字数に沿って書き分けます。
同じ作品でも翻訳によって人物の印象が変わることに関心があります。原文を精読する演習と翻訳を扱う授業の両方で学び、表現の選び方や文化背景が読み手の理解にどう影響するかを考えたいことが、貴学を選ぶ理由です。
部活動で使う道具を修理した経験から、使いやすさと丈夫さを両立する設計に関心を持ちました。貴学で力学や材料を学び、設計から試作・評価まで行う演習に取り組める点が、自分の考えを形にして確かめたいという希望に合っています。
ここでも教育内容は架空です。授業名・研究室名を入れる場合は、その名称と内容を公式情報で確認し、自分の言葉で説明できるものを使いましょう。
05 / 追加質問
同じ分野を学べる大学があることは、志望理由の矛盾ではありません。共通点を認めたうえで、自分が重視する条件と、志望大学の具体的な学び方を補足しましょう。
はい、地域について学べる大学はほかにもあります。その中で私が重視したのは、調査の基礎を学べることに加え、一度の実習で終わらず、翌年度の演習でも同じ地域の調査を続けられる点です。イベントの後も店を利用するかを知るには、時間を置いて確かめる必要があると考えました。このように継続して調べられる学び方が、自分の疑問を深めるうえで合っていると判断しました。
最初の回答にはなかった「継続して調査できる」という条件と、それを重視する理由を補っています。この教育内容は説明用の架空設定です。
「他大学にはない」と言い切ったり、他大学を低く評価したりする必要はありません。比較した大学を聞かれた場合も、実際に調べた範囲で答えます。
授業名の説明を繰り返すのではなく、調べたい対象、使いたい方法、確かめたいことを答えます。実施可能か分からない点は、今後確認したいこととして伝えます。
特定の教員だけを志望理由にせず、学部全体の授業や関連分野も調べておきます。自分が深めたいテーマと、別の学び方の候補を説明できるとよいでしょう。
文章では書けても口頭で止まる場合は、「何を学びたいか」「なぜこの大学か」「入学後に何をするか」の3点を見ずに話してみてください。追加質問の練習には、面接シミュレーターも使えます。
06 / 理由を具体的にする
大学を知ったきっかけが、立地、知名度、オープンキャンパスの印象でも構いません。そのうえで「入学したら何を学びたいか」を調べ、学ぶ場所として選ぶ理由を加えます。
何を見てそう感じたかを具体的にします。たとえば、模擬授業で学生同士が意見を交わす様子を見たなら、自分もどのような問いを議論したいのかまで考えましょう。体験していない場面は加えません。
何を、どの順序・方法で学べるかを確かめます。「基礎を学んでから実験で検証できるので、自分の疑問を確かめたい」など、教育内容が自分に合う理由を述べます。
生活や費用の条件も大学選びの大切な理由です。ただし、それだけでは学ぶ意欲が伝わりにくいため、そこで学びたい内容も説明できるようにします。
資格や職業への関心に加えて、その仕事に必要な何を学びたいかを考えます。取得できる資格、受験資格、実習内容は志望学科の公式情報で確認してください。
無理に「昔からの夢」を作る必要はありません。興味のある授業を一つ読み、どの部分が気になるのかを書き出します。ほかの大学の同分野も比べ、それでも理由が見つからなければ、学部選びそのものを見直す材料にしましょう。
将来の職業が未定でも、「どのような現象を理解したいか」「何ができるようになりたいか」から学ぶ目的を考えられます。
07 / 提出・面接の前に
面接では、提出した文章を一字一句再現する必要はありません。中心となる理由は保ちつつ、聞かれたことに合わせて短く答え、必要な根拠を補足します。提出後に新しく調べた内容は、その経緯も含めて説明しましょう。
仕上げの確認:大学名をほかの大学へ置き換えて読んでみます。ほぼ全部がそのまま通じるなら、授業の内容・学び方・自分が取り組むことを、もう一段具体的にしてみましょう。
08 / よくある質問
唯一の授業や制度を探す必要はありません。学ぶ内容、授業方法、実習、学ぶ順序などを比べ、自分が重視する条件にどう合うかを説明しましょう。確認できない独自性を無理に主張する必要はありません。
必須ではありません。研究内容を理解し、自分が学びたいこととの関係を説明できる場合に使います。現在の所属・担当や学部生の履修条件も確認してください。名前だけを挙げるより、何を学びたいかを示すことが大切です。
公式サイト、カリキュラム、シラバス、大学が公開する説明動画などから調べられます。参加したふりをする必要はありません。なお、イベント参加が出願条件となる方式もあるため、出願資格は別に確認してください。
求める学生像を理解するために読み、自分の行動や関心にどうつながるかを考えます。設問で説明を求められている場合はそれに従い、それ以外では言葉を写すだけで終わらないようにしましょう。
志望理由書や面接が課される場合は準備します。学校の推薦を得た経緯に加えて、自分がその大学で何を学びたいかを説明できるようにしてください。選考内容は高校の進路担当と大学の案内で確認します。
事実と異なる回答は避けます。併願の可否、専願・入学確約などの条件を先に確認し、その条件と本人の意思に沿って答えてください。大学を選ぶ理由は、それぞれの教育内容と自分の関心をもとに説明します。
次に確認したいこと
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「学部の理由は話せるけれど、なぜこの大学なのかが弱い」「提出した志望理由書を、面接でうまく説明できない」。LOGIQAでは、本人の経験と大学の教育内容を確かめ、追加質問にも自分の言葉で答えられるように指導します。
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