LOGIQA|高校現代文・文学国語
『舞姫』を、
答案にできる理解へ。
『舞姫』のテスト対策は、豊太郎の自我と「弱き心」、エリスとの関係、相沢への感謝と憎しみを、本文の言葉から説明することが中心です。あらすじ・人物関係・重要箇所の現代語訳から、漢字・文法、オリジナル予想問題50問、記述問題8問まで確認できます。
本文は森鷗外『舞姫』、指導の観点は教科書会社の公開資料と照合。問題・解説・現代語訳はLOGIQA作成です。学校の出題範囲・授業で扱った解釈も合わせて確認してください。
舞姫のテスト対策|最初に押さえる3つのポイント
自我の目覚めと、行動の弱さ
自分の好みや適性に気づくことと、周囲に流されず決断できることは別です。豊太郎は自我に目覚めても、親しい人や頼る人への承諾を重ねます。
出世か恋愛か、その間の責任
栄達への願いだけでなく、エリスへの愛、帰国の機会を失う恐れ、相沢を否定できない心を読みます。誰が何を約束したかが大切です。
すべてを豊太郎が語っている
これは帰国途中の豊太郎の手記です。出来事そのものと、過去を振り返る豊太郎の説明・評価を分けると、冒頭と結末がつながります。
『舞姫』の作者・基本情報と登場人物の関係
- 作者
- 森鷗外(もりおうがい。「鴎外」とも表記)
- 初出
- 1890年(明治23年)1月『國民之友』
- 主な舞台
- ドイツのベルリン。語りの現在は、日本への帰途にある船内
- 形式・文体
- 太田豊太郎による一人称の回想・手記。文語体(雅文体)
近代的な自我の目覚めと挫折を考える作品です。作者の留学経験との関わりはありますが、小説の主人公・豊太郎と、作者・森鷗外は区別しましょう。文学史の作者・作品をまとめて覚える場合は、文学史の年表・一覧・一問一答も使えます。
| 人物 | 立場・関係 | 押さえること |
|---|---|---|
| 太田豊太郎 | 法学部出身の官吏。官命でドイツへ渡る | 学業・語学に優れるが、他者との関係が絡む重大な選択で迷い、承諾を重ねる。 |
| エリス | ベルリンの踊り子。豊太郎と愛し合う | 貧しさの中で豊太郎を支え、結婚と出産を含む将来を信じる。 |
| 相沢謙吉 | 豊太郎の友人。天方伯の秘書官 | 通信員の仕事や名誉回復の機会をもたらす一方、エリスとの関係を断つよう勧める。 |
| 天方伯 | 大臣。豊太郎を翻訳・通訳に用いる | 豊太郎の語学力を認め、帰国を誘う。豊太郎の進路を左右する存在になる。 |
| 豊太郎の母 | 日本にいる母。息子に期待を寄せる | 母の期待と豊太郎の立身出世が結びつく。免官後に訃報が届く。 |
舞姫のあらすじ|豊太郎の心情とともに8場面で確認
短いあらすじ:官命でベルリンへ渡った豊太郎は、自由な学問に触れて自分の生き方を問い直し、踊り子エリスと出会います。免官と母の死を経験し、エリスと暮らしますが、友人の相沢が名誉回復の道を示すと心が揺れます。やがて大臣との帰国を承諾し、その事実を知ったエリスは精神に深い変調をきたします。豊太郎は彼女を残して帰国の途につき、船内で過去をつづります。
次の8区分は、このページで流れをつかむための区分です。教科書の段落番号や抜粋範囲とは一致しない場合があります。授業の「前半・後半」「第○段落」は、冒頭の語句で対応を確かめてください。
① 帰国途中の船内で、過去を書き始める
セイゴンに停泊する船で、豊太郎は人知れぬ苦悩を抱えています。五年前の希望に満ちた往路と、悔恨を抱く現在が対比されます。
心情:消えない心残り/過去を語るためらい
② 優秀な官吏が、自分の適性に気づく
親や官長に評価されてきた豊太郎は、自由な大学の空気に触れ、政治・法律の道への疑問と、歴史・文学への関心を持ちます。
心情:功名への意欲 → 従来の生き方への疑問
③ 困窮するエリスを助ける
父の葬儀費用に困り、寺門で泣くエリスに声をかけます。時計を差し出し、その後、本を貸すなどの交流を深めます。
心情:臆病さを越える憐憫/エリスへのひかれ方
④ 免官と母の死を経験し、愛情が深まる
官長の不興に同郷人の報告が重なり、職を失います。母の訃報も届き、豊太郎を思って悲しむエリスへの愛が強まります。
心情:社会的・精神的な支えの喪失/エリスへの接近
⑤ 新聞通信員となり、エリスと暮らす
相沢の紹介で仕事を得て、エリス親子の家へ移ります。貧しい生活の一方、政治・文学・美術を広く見る力を育てます。
心情:生活への不安と、共に暮らす喜び
⑥ 相沢と再会し、名誉回復の道が開く
エリスの妊娠が分かるころ、天方伯と来訪した相沢に呼ばれます。関係を断つよう忠告され、決心できないまま承諾します。
心情:愛情と将来への迷い/友に断れない弱さ
⑦ ロシア同行を経て、帰国を承諾する
通訳として力を示す豊太郎は、エリスの手紙によって自分の立場を見つめます。それでも帰国と名誉回復の道を失う恐れから、大臣の誘いを受けます。
心情:栄達への傾き/自責/激しい混乱
⑧ エリスを残して帰国する
豊太郎が病床にある間、相沢が約束と帰国承諾をエリスに伝えます。彼女は深い衝撃を受けます。豊太郎は療養後、生活の資金と出産時のことを母に託して旅立ちます。
心情:悔恨/相沢への感謝と消えない憎しみ
「我ならぬ我」と「まことの我」の違いは?
「我ならぬ我」は他者の期待を自分の進路として生きてきた自己、「まことの我」は自分の適性や好みを自覚し始めた自己です。単に「悪い自分/善い自分」の対比ではありません。
我ならぬ我|人が決めた道を歩く
父の遺言、母の教え、周囲の称賛、官長の期待に応え、学問や仕事に励んできた自分です。「所動的、器械的」という語が、自分の意思を問わず動いていたあり方を示します。
まことの我|自分の関心を問う
自由な大学の空気の中で、自分が政治家・法律家に向くかを疑い、歴史・文学へ心を寄せる自分です。ただし、この自覚だけで自立した行動ができるようになったわけではありません。
豊太郎の「弱き心」「臆病なる心」とは何か
豊太郎の弱さは、他者や未知の世界を恐れ、自分の意思を貫くべき場面で、信頼する人の求めを断れないことに表れます。能力の低さや、単なる優しさと混同しないことが大切です。
努力家という評価を、自分で読み替えている
豊太郎は、自分が誘惑に負けず勉強できたのは強い意志のためではなく、外の世界を恐れていたからだと振り返ります。同郷の留学生と遊ばない態度も、本人は積極的な自制ではなく、交わる勇気の不足として説明します。
「敵には抵抗できるのに、友には断れない」
友に対して否とはえ対へぬが常なり。
対立する相手には自分を守ろうと反発しても、親しい友には「いいえ」と言えません。この傾向が、エリスへの愛を捨てきれないのに、相沢に別れを約束する行動につながります。
その場で承諾し、後から無理をして実行する
ロシアへの同行を問われた際には、答えが及ぼす範囲を考えずに承諾します。後から難しさに気づいても、最初の判断の不十分さを隠して実行する、と自分で説明します。決断力に見える行動の内側に、受動性があるのです。
エリスとの出会い・免官・母の死|関係が変わる転機
豊太郎はなぜエリスに声をかけたのか
父を失い、葬儀の費用にも困る少女への憐憫の情が、臆病さに打ち勝ったためです。外見にひかれた描写もありますが、行動の直接の説明は「憐憫」にあります。豊太郎は手持ちの銀貨では足りないため、時計を差し出します。
出会いから直ちに放蕩生活になったのか
豊太郎は、当初の関係を本の貸し借りや学びを通した「師弟の交り」と語ります。一方、同郷人は女優と交際する豊太郎を悪く受け取り、官長に報告します。同郷人の見方と、豊太郎自身の説明を分けて読みましょう。
免官の理由は「恋愛したから」だけではない
豊太郎はすでに、法制の細部より法の精神を重視し、歴史・文学へ関心を向けたことで官長の不興を買っていました。そこに同郷人の報告が重なります。学問・仕事上の対立と、交際をめぐる報告の両方が必要です。
母の死と、エリスへの愛情の深まり
豊太郎は母の自筆の手紙と、親族からの訃報を受け取ります。免官と母の死で支えを失ったとき、境遇を思って悲しむエリスへの愛が急に強まります。母の死因や手紙の全文は本文に示されていません。本文説明の答案で、自殺などと断定しないようにします。
「我学問は荒みぬ」の一方で育つ見識
通信員の仕事で大学の専門学習から遠ざかっても、新聞や雑誌を読み、記事を書く営みを通して、政治・文学・美術などを結びつける見方が育ちます。「学問」を知的な活動全体と考えず、従来の専門学習と、新たに得た広い見識を区別しましょう。
エリスは豊太郎に助けられるだけの人物ではない
エリスは豊太郎を自宅に迎え入れ、少ない収入を合わせて暮らし、大臣に会う際には服装を用意し、病気の際には看病します。豊太郎が最初に彼女を救った関係は、彼女が豊太郎を支える関係へも変わっています。後半の悲劇は、その信頼が損なわれることと切り離せません。
相沢謙吉の忠告と、豊太郎が帰国を承諾した理由
相沢は何を援助したか
免官後の豊太郎に新聞通信員の仕事を紹介し、後には天方伯のもとで働く機会を与えます。語学の能力を示して大臣の信用を得るよう助言する相沢は、社会的な再出発を支える友人です。
エリスとの別れを勧めた理由
相沢は豊太郎の才能を評価しながら、エリスとの生活を将来の目的に乏しいものと捉え、二人の関係を習慣から生じたものと説明します。これは相沢の判断であり、作者による「二人の愛は偽物だった」という判定ではありません。
| 場面 | 誰に何を承諾したか | 読み取る心情 |
|---|---|---|
| 相沢との再会 | 相沢に、エリスとの関係を断つと約束 | 愛と前途の間で決断できず、友に断れない。 |
| ロシア行き | 天方伯に、同行を承諾 | 頼る相手に急に問われ、十分考える前に応じる。 |
| 帰国の誘い | 天方伯に、日本への同行を承諾 | 相沢の説明を否定しにくく、帰国・名誉回復の道を失うことを恐れる。 |
帰国承諾の決め手は、機会を失う恐れ
天方伯は、相沢から豊太郎に帰国を妨げる事情はないと聞いたうえで誘います。豊太郎はその説明を否定できず、この機会を逃せば本国も名誉回復の道も失い、異国の人々の中に埋もれるのではないかと恐れます。出世したい気持ち、否定しにくい対人関係、将来への恐れをつないで説明しましょう。
「青雲の上に堕したり」「足を縛して放たれし鳥」などの比喩
| 本文の表現 | 何を表すか | 答案で押さえる対比 |
|---|---|---|
| 合歓の木の葉 | 刺激を受けると身を縮める、豊太郎の臆病な心。 | 周囲が見る強い自制心/本人が語る外界への恐れ |
| 大洋に舵を失ひしふな人/重霧の間の山 | 進路を見失った豊太郎/相沢が示す前途の方針。 | 頼りになる方向/到達や満足は保証されない不確かさ |
| 青雲の上に堕したり | 華やかな上流社会へ、通訳の任務によって急に運ばれたこと。 | 社会的には上昇/自分の意思で進むのではない受動性 |
| 胸中の鏡は曇りたり | 自分と他者の関係を正確に見通せないこと。 | 自分の決断力への自信/関係と責任への認識不足 |
| 足を縛して放たれし鳥 | 自由になったと思いながら、他者に進退を握られる自己。 | 自由の実感/糸でつながれた実態 |
| 生ける屍 | 生きていながら、以前のような精神の働きを失ったエリスを捉える比喩。 | 肉体の生/豊太郎から見た精神的な喪失 |
「堕す」という語は「上」との組み合わせに違和感を生みます。「昇進した」で終えず、主語が「舌人たる任務」であること、直前後に受動性が語られることを根拠に読みます。また、鳥の糸を操る者は、以前の官長から天方伯へ変わります。
場所の対比も、心情と一緒に読む
大臣や相沢と会うホテル、エリスと暮らす屋根裏、華やかなロシアの宮廷、帰国承諾後にさまよう雪の街路。場所ごとに、豊太郎が向き合う人物・社会的立場・心情が変わります。雪や寒さの描写は実景であるとともに、孤独や混乱と重ねて読むことができます。象徴の説明は、前後の行動・心情を添えて書きましょう。
舞姫の結末|なぜ豊太郎は相沢を憎むのか
相沢が自分を救った恩人だと分かっていても、エリスに別れの約束と帰国承諾を伝え、悲劇が決定的になったことへの感情を消せないためです。ただし、約束し、帰国を承諾したのは豊太郎自身です。
嗚呼、相沢謙吉が如き良友は世にまた得がたかるべし。されど我脳裡に一点の彼を憎むこゝろ今日までも残れりけり。
良友と認める理由
仕事の紹介、天方伯への接続、病中の援助など、相沢は豊太郎の生活と将来を支えたからです。
憎しみが残る理由
相沢から事実を聞いたエリスが深い衝撃を受けたことが、豊太郎の悔恨と結びついているからです。
「相沢が悪い」で終わらせない
「されど」は、感謝だけでは割り切れない感情を示します。自分の責任を相沢に向ける心理が混じる、と読むこともできますが、これは解釈です。「憎んでいる」という本文の事実と、その憎しみをどう評価するかを分けましょう。記述では、まず援助・告知・豊太郎の承諾の三つを正確に押さえます。
エリスと子どもはどうなったのか
エリスは死亡したのではありません。作中では精神の働きに深い変調が生じたと描かれ、医師の説明も記されます。豊太郎は生活資金と出産時のことをエリスの母に託しますが、帰国時、子どもはまだ胎内にあり、その後の生活は語られません。
冒頭と手記の意味|豊太郎の「恨」と語り方を読む
なぜ日記を書けないのか
豊太郎は、何事にも驚かない気質になったからか、自分の心の変わりやすさを知ったからか、と考えながら、二度「別に故あり」と否定します。その先に示されるのは、エリスをめぐる過去から離れられない、深い苦悩や心残りです。「恨」を相沢への敵意だけに限定しないでください。
では、なぜ手記を書くのか
苦悩が文章にすれば消えるとは思いきれなくても、一人になった船内で過去をつづり始めます。書くことは、体験を振り返り、自分に何が起き、なぜそう行動したかを説明しようとする営みです。結末に感謝と憎しみが共存するため、書き終えてすべてを解決したとは言えません。
経験する豊太郎と、書いている豊太郎を分ける
「当時の自分は決断したつもりだったが、今考えると弱かった」という説明には、時間の差があります。また、「後に聞けば」として記すエリスの場面は、豊太郎がその場で直接見たものではありません。誰が見たか、誰の説明か、いつの判断かを押さえると、語りの問題に対応できます。
舞姫の現代語訳|テスト対策に使う重要箇所12選
以下は重要箇所の抜粋とLOGIQAによる現代語訳です。全文訳ではありません。引用は青空文庫の本文を基本とし、教科書では漢字・仮名・句読点の表記が異なることがあります。
1.「石炭をば早や積み果てつ」
現代語訳石炭はもう積み終わった。
「つ」は完了。出発準備の整った船と、過去を抱えた豊太郎の現在から始まります。
2.「東に還る今の我は、西に航せし昔の我ならず」
現代語訳東へ帰る今の私は、西へ航海した昔の私とは違う。
往路の功名心と、帰路の苦悩・自己認識の変化を対比します。
3.「奥深く潜みたりしまことの我は、やうやう表にあらはれて」
現代語訳心の奥深くに隠れていた本当の自分が、次第に表に現れて。
「やうやう」は、だんだん。自分の適性や関心に気づく場面です。
4.「わが臆病なる心は憐憫の情に打ち勝たれて」
現代語訳私の臆病な心は、かわいそうに思う気持ちに負けて。
臆病さに勝ったのは憐憫です。受け身の向きを逆にしないこと。
5.「我学問は荒みぬ。されど余は別に一種の見識を長じき」
現代語訳私の学問は衰えた。しかし私は別の種類の見識を身につけた。
専門の学習と、新聞を通じた総合的な見方を分けます。
6.「友に対して否とはえ対へぬが常なり」
現代語訳友人には「いいえ」と答えられないのがいつものことだ。
「え〜ぬ」は不可能。「答えない」という自由な選択とは異なります。
7.「いかで命に従はざらむ」
現代語訳どうしてご命令に従わないことがありましょうか。もちろん従います。
反語による承諾。自分から熟慮して決断した証拠にはなりません。
8.「わが舌人たる任務は忽地に余を拉し去りて、青雲の上に堕したり」
現代語訳通訳としての任務は、たちまち私を連れ去って、華やかな上流社会の中へ投げ込んだ。
「舌人」は通訳。「上」と「堕す」の組み合わせに、受動的に運ばれる感覚を読みます。
9.「彼は日毎に書を寄せしかばえ忘れざりき」
現代語訳彼女は毎日手紙を送ってきたので、忘れることができなかった。
直前の「忘れざりき」を「否」で言い直します。忘れずにいた主体性を、手紙という外からの働きかけへ修正しています。
10.「足を縛して放たれし鳥の暫し羽を動かして自由を得たりと誇りしにはあらずや」
現代語訳足を縛られたまま放された鳥が、少し羽を動かしただけで、自由になったと得意になっていたようなものではないか。
自由を得たつもりでも、進退を他者に握られる自己への反省です。
11.「余が病は全く癒えぬ」
現代語訳私の病気はすっかり治った。
「ぬ」は完了です。「病気が全く治らない」と逆に読まないようにしましょう。
12.「一点の彼を憎むこゝろ今日までも残れりけり」
現代語訳彼を憎む気持ちが、今でも少し残っているのだった。
「彼」は相沢。良友への感謝を述べた後にも、割り切れない感情が残ります。
舞姫の漢字・語句|読み方と本文での意味
読みだけでなく、登場人物の行動を説明できる意味まで覚えます。歴史的仮名遣いの表記を答える場合は、学校の指示に合わせてください。
| 語句 | 読み | 意味・使われ方 |
|---|---|---|
| 微恙 | びよう | 軽い病気。「ことよせて」は口実にして。 |
| 功名 | こうみょう | 功績を立て、名をあげること。 |
| 検束 | けんそく | 行動を制限し、取り締まること。 |
| 好尚 | こうしょう | 好み、志向。 |
| 所動的 | しょどうてき | 他から働きかけられて動くさま。受動的。 |
| 猜疑 | さいぎ | 相手を疑うこと。 |
| 讒誣 | ざんぶ | 事実を曲げたり、偽りを述べたりして人をおとしめること。 |
| 憐憫 | れんびん | かわいそうに思う気持ち。 |
| 僑居 | きょうきょ | 故郷を離れ、他郷で仮住まいすること。 |
| 免官 | めんかん | 官職を免ぜられること。 |
| 数奇 | さくき | 運命の巡り合わせが悪く、不幸が多いこと。 |
| 綜括的 | そうかつてき | 複数の事柄をまとめ、全体として捉えるさま。 |
| 舌人 | ぜつじん | 通訳。 |
| 栄達 | えいたつ | 高い地位や名誉を得ること。 |
| 特操 | とくそう | 自分の信念を固く守ること、またその節操。 |
| 係累 | けいるい | 自分とつながり、行動や身の振り方に関わる家族など。 |
| 襁褓 | むつき | 赤ん坊のおむつ・産着。子を迎える準備を示す。 |
| 顛末 | てんまつ | 出来事の始めから終わりまでの事情。 |
| 欷歔 | ききょ | すすり泣くこと。本文のルビ「ききよ」に対応。 |
| ニル・アドミラリイ | ― | 何事にも驚かないこと。冒頭では執筆できない理由の候補として挙げられ、否定される。 |
「数奇」は、ここでは趣味・風流を意味する「すき」ではなく、運命に恵まれない意味の「さくき」です。
舞姫の文語文法・品詞分解|「ぬ」「え〜ず」「な〜そ」
『舞姫』は近代小説ですが、文語の形を使います。現代語の感覚で訳すと、心情や出来事が逆になる箇所があります。まず次の五つを押さえましょう。
| 表現 | 文法 | 意味 |
|---|---|---|
| 積み果てつ | 動詞の連用形+完了の助動詞「つ」 | 積み終わった。 |
| 癒えぬ | 動詞の連用形+完了の助動詞「ぬ」 | 治った。「ぬ」を打消と決めつけない。 |
| え忘れざりき | 副詞「え」+打消「ず」の連用形「ざり」+過去「き」 | 忘れることができなかった。 |
| 我をば努な棄て玉ひそ | 「努(ゆめ)」+禁止「な〜そ」 | 私を決してお見捨てにならないでください。 |
| いかで命に従はざらむ | 「いかで」+打消「ず」+推量の助動詞「む」。文脈上、反語 | どうして従わないことがあろうか、いや従おう。 |
品詞分解①「余が病は全く癒えぬ」
余〈代名詞〉/が〈格助詞〉/病〈名詞〉/は〈係助詞〉/全く〈副詞〉/癒え〈ヤ行下二段動詞「癒ゆ」の連用形〉/ぬ〈完了の助動詞「ぬ」の終止形〉
下二段動詞では未然形・連用形の形だけで判別しにくい場合があります。ここでは文末の「ぬ」が完了の終止形であり、その後に帰国の叙述が続くことも踏まえて読みます。
品詞分解②「え忘れざりき」
え〈副詞〉/忘れ〈ラ行下二段動詞「忘る」の未然形〉/ざり〈打消の助動詞「ず」の連用形〉/き〈過去の助動詞「き」の終止形〉
「忘れなかった」と「忘れられなかった」の差は、一字の「え」が作ります。文法を人物の心理や語り方につなげる問題に対応できるようにしましょう。
舞姫の記述問題8問|解答例・必要な要素・減点例
本文の言葉を根拠に、自分の答案を書いてから解答例を開いてください。ここでの採点要素はLOGIQAの練習用の観点です。学校の採点基準や、唯一の正解を示すものではありません。
記述欄は書く練習に使えます。先に自分で考えてから解答例を開きましょう。
記述1|「我ならぬ我」と「まことの我」
「我ならぬ我」と「まことの我」はそれぞれどのような自己か。対比を明らかにして100字以内で説明しなさい。
上限100字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:所動的、器械的の人物/歴史文学に心を寄せ
答案に必要な要素
- 父母や官長の期待・評価に従っていたこと
- 自分の適性・関心を自覚したこと
- 二つの自己を対比していること
我ならぬ我は、父母や官長の期待に従い、自分の適性を問わず学問や仕事に励んできた自己であり、まことの我は、政治や法律の道への疑問と歴史・文学への関心を自覚し始めた自己である。
減点されやすい答え:『昔の自分と本当の自分』だけでは、何が違うかを説明できていません。
この論点の解説に戻る記述2|エリスとの別れを約束する「弱き心」
豊太郎が相沢にエリスとの関係を断つと約束したときの「弱き心」とは何か。80字以内で説明しなさい。
上限80字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:思ひ定めんよしなかりしが/友に対して否とはえ対へぬ
答案に必要な要素
- エリスへの愛と相沢の示す前途の間で迷うこと
- 友人を拒めないこと
- 内心では決めきれないまま別れを約束したこと
エリスへの愛と相沢の示す前途との間で決断できないのに、親しい友に否と言えず、愛を断ち切る覚悟のないまま別れを約束してしまう心。
減点されやすい答え:『エリスを愛していないので別れる心』とすると、捨てがたい愛情と承諾の矛盾が消えてしまいます。
この論点の解説に戻る記述3|免官の背景ときっかけ
豊太郎が免官された事情を、学問上の変化と同郷人の行動に触れ、80字以内で説明しなさい。
上限80字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:学問の岐路に走る/女優と交るといふことを、官長の許に報じつ
答案に必要な要素
- 法科から歴史・文学へ関心を向けたこと
- 官長の不興を買っていたこと
- 同郷人が女優との交際を報告したこと
法科から歴史・文学へ関心を移し、官長の不興を買っていたところへ、同郷人が女優との交際を官長に報告し、それが免官のきっかけとなった。
減点されやすい答え:『エリスと恋をしたから』だけでは、すでにあった官長との対立を落としています。
この論点の解説に戻る記述4|学問は衰えたのに、見識は育つ
「我学問は荒みぬ」と「一種の見識を長じき」が両立する理由を、80字以内で説明しなさい。
上限80字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:旧業をたづぬることも難く/知識は、自ら綜括的になりて
答案に必要な要素
- 大学での従来の専門学習は衰えたこと
- 通信員の仕事で新聞・雑誌を読み書きしたこと
- 分野を横断する広い見方を得たこと
大学での従来の専門学習は滞ったが、通信員として新聞や雑誌の議論を読み、記事を書く中で、政治・文学・美術などを広く結びつける見識を得たから。
減点されやすい答え:『勉強をしなくても頭がよかったから』では、見識を育てた具体的な営みが説明されていません。
この論点の解説に戻る記述5|「忘れざりき」から「え忘れざりき」へ
「忘れざりき」を「え忘れざりき」と言い直すことで、意味がどう変わるか。80字以内で説明しなさい。
上限80字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:否、彼は日毎に書を寄せしかばえ忘れざりき
答案に必要な要素
- 自発的に忘れずにいたという言い方であること
- 毎日の手紙が理由となること
- 忘れることができなかったという言い方へ修正したこと
自分からエリスを忘れずにいたという言い方を、毎日彼女から手紙が届いたために、忘れることができなかったという言い方へ修正している。
減点されやすい答え:『手紙を読んで愛が深まった』は、この言い直しそのものからは言えません。
この論点の解説に戻る記述6|「足を縛して放たれし鳥」
「足を縛して放たれし鳥」の比喩が示す豊太郎の状態を、糸を操る人物にも触れ、100字以内で説明しなさい。
上限100字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:足の糸は解くに由なし/今はこの糸…天方伯の手中に在り
答案に必要な要素
- 自我に目覚め自由を得たと思ったこと
- 実際には他者に進退を握られていること
- 官長から天方伯へ、支配する人物が替わったこと
自我に目覚め、他者に動かされる生き方から自由になったと思っていたが、実際には進退を他者に握られ、糸を操る者が以前の官長から天方伯へ替わったにすぎない状態。
減点されやすい答え:『エリスの束縛から逃げられない』では、本文が示す糸の持ち主を取り違えています。
この論点の解説に戻る記述7|帰国を承諾した理由
豊太郎が大臣と帰国することを承諾した理由を、相沢との関係と将来への恐れに触れ、100字以内で説明しなさい。
上限100字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:相沢の言を偽なりともいひ難き/名誉を挽きかへさん道をも絶ち
答案に必要な要素
- 大臣の誘いを拒みがたいこと
- 相沢の『帰国を妨げる事情はない』という説明を否定しにくいこと
- 帰国・名誉回復の機会を失う恐れ
大臣の誘いを拒みがたく、帰国を妨げる事情はないという相沢の説明も否定できず、この機会を逃せば本国に帰って名誉を回復する道を失い、異国で埋もれると恐れたから。
減点されやすい答え:『相沢に命令されたから』ではありません。誘ったのは大臣であり、承諾したのは豊太郎です。
この論点の解説に戻る記述8|「良友」への「憎むこころ」
豊太郎が相沢を「良友」と認めながら憎しみを残すのはなぜか。100字以内で説明しなさい。
上限100字本文根拠・解答例・自己採点の観点を見る
本文の手掛かり:相沢謙吉が如き良友/されど/一点の彼を憎むこゝろ
答案に必要な要素
- 相沢が仕事や将来を支えた恩人であること
- 別れの約束と帰国承諾をエリスに伝えたこと
- エリスの悲劇への感情が感謝だけでは消えないこと
仕事や将来を支えてくれた恩人だと分かっていても、自分の別れの約束と帰国承諾をエリスに伝え、彼女に深い衝撃を与えた相沢への感情を、感謝だけでは消せないから。
減点されやすい答え:『相沢のうそでエリスが死んだから』は、告知内容とエリスの結末の両方が本文と違います。
この論点の解説に戻るテスト直前|舞姫の重要ポイント10項目
- 豊太郎が手記を書く現在は、日本への帰途、セイゴン停泊中の船内。
- 自我の目覚めは、親や官長に従う自分を見直すこと。
- エリスとの出会い以前に、歴史・文学への関心が語られる。
- 免官には、官長の不興と同郷人の報告の両方が関わる。
- 母の死因は本文から断定できない。
- 「学問は荒みぬ」一方、通信員として総合的な見識は育つ。
- 相沢への別れの約束、ロシア同行、帰国承諾を区別する。
- 「忘れざりき」から「え忘れざりき」への言い直しに注目する。
- 「病は全く癒えぬ」は、病気がすっかり治ったという意味。
- 結末には相沢への感謝と憎しみが共存し、豊太郎自身の責任も残る。
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舞姫の定期テスト予想問題50問|無料Webテスト・解答解説
5つのカテゴリを各10問。Webテストではその場で採点し、未回答の続きや間違えた問題から練習できます。下の問題一覧では、全50問の問題・選択肢・解答解説を読むことができます。
50 QUESTIONS / LOGIQA ORIGINAL
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全50問の問題・選択肢・解答解説
作品・あらすじ|問1〜10
問1.『舞姫』の作者と、本文の語り手の組み合わせとして正しいものはどれか。
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正解:C.作者は森鴎外、語り手は太田豊太郎。
作者は森鴎外で、本文では太田豊太郎が「余」として自分の経験を語ります。小説の登場人物である語り手を、そのまま作者本人と同一視しないことが大切です。
本文の手掛かり:余
解説に戻る問2.冒頭で豊太郎が文章を書こうとしている場所はどこか。
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正解:A.日本への帰途、セイゴンに停泊中の船内。
「東に還る今の我」や「舟に残れるは余一人のみ」から、帰国途上の船内と分かります。これから留学する青年が書いているのではなく、経験を振り返る豊太郎が書いています。
本文の手掛かり:東に還る今の我
解説に戻る問3.豊太郎が今宵、過去の出来事を文章にしようとする直接の理由はどれか。
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正解:D.心を苦しめる恨みを、書くことで消せないかと考えたため。
「いかにしてか此恨を銷せむ」に続けて、出来事の概略を綴ろうとします。ただし、書けば必ず心が晴れると確信しているわけではありません。
本文の手掛かり:いかにしてか此恨を銷せむ
解説に戻る問4.豊太郎がドイツへ渡った当初の目的として、本文に合うものはどれか。
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正解:B.官命による事務の調査を通じて、名を成し家を興すこと。
出発時には「一課の事務を取り調べよ」と命じられ、立身や家の繁栄を期待しています。通信員になることやエリスとの生活は、渡独後の出来事です。
本文の手掛かり:我名を成さむも、我家を興さむも
解説に戻る問5.大学で学ぶ豊太郎の関心は、どのように変わったか。
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正解:B.法科の講義から離れ、歴史や文学に心を寄せるようになった。
「法科の講筵を余所にして、歴史文学に心を寄せ」とあります。これは学ぶ意欲そのものの消失ではなく、自分の関心や適性への気づきと結び付いています。
本文の手掛かり:歴史文学に心を寄せ
解説に戻る問6.豊太郎の免官に至る事情として最も適切なものはどれか。
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正解:D.学問の方向を変えたことへの官長の不満に、同郷人の報告が重なった。
官長は学問上の方針の変化をすでに不快に思っており、そこへ女優との交際についての報告が届きます。免官を単に恋愛一つの結果とせず、複数の事情を押さえましょう。
本文の手掛かり:さらぬだに
解説に戻る問7.免官後に豊太郎が受け取った二通の手紙について正しいものはどれか。
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正解:A.母自身の手紙と、親族が母の死を知らせた手紙。
一通は母の自筆、もう一通は親族による訃報です。母の手紙の詳しい内容も死因も本文には示されず、免官への失望が死因だったと断定できません。
本文の手掛かり:一は母の自筆
解説に戻る問8.豊太郎が免官後もベルリンで暮らすために得た仕事は何か。
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正解:C.日本の新聞社の通信員として政治・学芸などを報道する仕事。
相沢が新聞の編集長に働きかけ、豊太郎は通信員になります。相沢による職の紹介と、エリスによる住居・生活面の支えを区別すると流れを捉えやすくなります。
本文の手掛かり:余を社の通信員となし
解説に戻る問9.豊太郎とエリスの共同生活の描写として正しいものはどれか。
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正解:A.乏しい収入を合わせ、苦しさの中にも楽しさのある日々を送った。
「有るか無きかの収入を合せて」「憂きがなかにも楽しき月日」と語られます。貧困と幸福感は両立しており、貧しいから常に不幸だったと読むのは不正確です。
本文の手掛かり:憂きがなかにも楽しき月日
解説に戻る問10.作品の終盤、豊太郎が帰国に出発する時点での子どもの状態はどれか。
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正解:C.まだエリスの胎内におり、豊太郎は出産時のことを母親に頼んだ。
「胎内に遺しし子」「生れむをりの事」とあるため、出発時にはまだ生まれていません。出産後の経過や子どもの成長まで、本文にないことを補わないようにしましょう。
本文の手掛かり:胎内に遺しし子
解説に戻る豊太郎の自我と弱さ|問11〜20
問11.渡独前の豊太郎を「所動的、器械的の人物」と表す理由はどれか。
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正解:B.周囲の期待や評価に従い、自分の適性を十分に問わず努力していたため。
父母の教えや、神童・善い働き手という評価が努力の動機になっていました。努力や能力がないという意味ではなく、それを向ける方向を他者に決められていたということです。
本文の手掛かり:所動的、器械的の人物
解説に戻る問12.「まことの我」が表に現れたという箇所で、豊太郎が気づいたことはどれか。
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正解:D.自分は政治家や法律家に向かず、別の関心や好みを持っていること。
自由な大学の雰囲気に触れ、従来の進路が自分に適していないと感じます。この気づきは重要ですが、以後すべての場面で自立して行動できたことまでは意味しません。
本文の手掛かり:奥深く潜みたりしまことの我
解説に戻る問13.「活きたる法律」とは、ここでは豊太郎がどのように使われることを指すか。
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正解:D.官長の意向に従い、法や制度を処理するための道具として働くこと。
続く「心のままに用ゐるべき器械」という表現と結び付けます。法律という学問自体が悪いという話ではなく、豊太郎の意思を認めない使われ方への抵抗です。
本文の手掛かり:活きたる法律
解説に戻る問14.同郷人と遊ばない豊太郎について、本人の説明に合うものはどれか。
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正解:B.強い意志で誘惑を退けたというより、外の世界を恐れていた。
豊太郎は「外物に恐れて自らわが手足を縛せしのみ」と説明します。他人から見える禁欲的な行動と、本人が回想する臆病さにはずれがあります。
本文の手掛かり:外物に恐れて
解説に戻る問15.豊太郎が自分の心を「合歓」の葉にたとえる狙いはどれか。
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正解:C.外から刺激を受けると身を縮めて避けようとする性質を示すこと。
「物触れば縮みて避けんとす」という動きを、豊太郎自身の臆病さに重ねています。植物の一般的な象徴だけで答えず、直後の説明を根拠にしましょう。
本文の手掛かり:物触れば縮みて避けんとす
解説に戻る問16.相沢にエリスとの関係を断つと約束したとき、豊太郎の心はどうだったか。
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正解:A.愛情を捨てる決心はつかないまま、友に否と言えず約束した。
「思ひ定めんよしなかりしが」と「友に対して否とはえ対へぬ」が根拠です。口に出した約束と、内面での決断が一致していない点が重要です。
本文の手掛かり:友に対して否とはえ対へぬ
解説に戻る問17.相沢の示す将来が「重霧」の中にあるとは、何が不確かだということか。
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正解:C.その将来に到達できるかも、到達して満足できるかも分からないこと。
豊太郎は到達の可能性に加え、「我中心に満足を与へんも定かならず」と考えます。将来の地位が得られるかという問題と、自分にとって幸福かという問題の両方があります。
本文の手掛かり:我中心に満足を与へんも定かならず
解説に戻る問18.大臣からロシアへの同行を求められ、すぐ承諾した理由はどれか。
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正解:B.信頼する人に急に問われ、意味を十分に考える前に肯定する癖があったため。
豊太郎は「その答の範囲を善くも量らず、直ちにうべなふ」と自己分析します。返事が早いことを、主体的で十分な決断をした証拠と読まないようにしましょう。
本文の手掛かり:その答の範囲を善くも量らず
解説に戻る問19.「頼みし胸中の鏡は曇りたり」とは、どのような自己認識か。
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正解:A.自分と他人が深く関わる難しい状況では、関係を見通して決断できないという認識。
「順境にのみありて、逆境にはあらず」という決断力への反省を受けた比喩です。鏡の曇りは、自分と人との関係を明らかに見る力の限界を表します。
本文の手掛かり:頼みし胸中の鏡は曇りたり
解説に戻る問20.「足を縛して放たれし鳥」の比喩が示す豊太郎の状態はどれか。
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正解:D.自由になったと思ったが、なお権力者に生き方を左右されていた。
糸を操る者が官長から天方伯へ替わっても、糸そのものは解けていません。自我への目覚めと、現実に自立できていることを区別する比喩です。
本文の手掛かり:足の糸は解くに由なし
解説に戻るエリスと相沢|問21〜30
問21.初対面のエリスに豊太郎が声をかけられた理由はどれか。
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正解:A.少女を気の毒に思う気持ちが、自分の臆病さに勝ったため。
「わが臆病なる心は憐憫の情に打ち勝たれて」と明記されます。出会いの場面では、弱さだけでなく他者の苦境に応じる面も描かれています。
本文の手掛かり:憐憫の情に打ち勝たれて
解説に戻る問22.エリスが豊太郎に初めて助けを求めた事情として正しいものはどれか。
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正解:D.父の葬儀費用がなく、援助を頼んだ座頭から身勝手な要求を受けていた。
父の葬儀が翌日に迫る一方、家には蓄えがなく、座頭はその窮状につけ込みます。豊太郎は手持ちの銀貨では足りないと考え、自分の時計を差し出しました。
本文の手掛かり:明日に迫るは父の葬
解説に戻る問23.豊太郎とエリスの間に「先づ師弟の交り」が生じたとは、どのようなことか。
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正解:B.豊太郎が本を貸すなどして、エリスの読書や言葉の習得を助けたこと。
エリスは借りた本を読み、言葉の訛りや手紙の誤字を減らしていきます。二人の関係を初めから恋愛だけと決めつけず、その成立の過程を読みましょう。
本文の手掛かり:先づ師弟の交り
解説に戻る問24.エリスが免官のことを母に隠すよう頼んだのはなぜか。
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正解:C.豊太郎の学資がなくなったと知れば、母が彼を疎むと恐れたため。
本文は「母の余が学資を失ひしを知りて余を疎んぜんを恐れて」と説明しています。ここでの母はエリスの母であり、豊太郎の母ではありません。
本文の手掛かり:母にはこれを秘め玉へ
解説に戻る問25.大臣に会いに行く豊太郎の服を整えるエリスの行動に、本文上伴う気持ちはどれか。
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正解:B.豊太郎を支えたい思いと、出世によって自分から離れるのではという不安。
丁寧に衣服を整える一方、「わが豊太郎の君とは見えず」「われをば見棄て玉はじ」と語ります。献身的な行動と、関係の変化への不安を併せて読み取りましょう。
本文の手掛かり:われをば見棄て玉はじ
解説に戻る問26.ロシアにいる豊太郎へ送った手紙で、エリスが具体的に考えていることはどれか。
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正解:C.豊太郎のドイツ残留や自分の日本渡航、そのための費用や母の身の寄せ先。
手紙には生活の手段、旅費、母が親戚を頼る案などが出てきます。エリスをただ待つだけの人物とせず、関係を守るため自分でも将来を考えている点を押さえます。
本文の手掛かり:我路用の金
解説に戻る問27.「寺に入らん日はいかに嬉しからまし」に表れるエリスの願いはどれか。
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正解:D.豊太郎と正式に結婚し、生まれる子とともに家族になること。
子が「あだし名」を名乗らないよう願う言葉と続けて読むと、結婚式への期待が分かります。日本語の「寺」から、ここを出家の願いと取り違えないようにしましょう。
本文の手掛かり:寺に入らん日
解説に戻る問28.相沢が豊太郎に、大臣の信用を得るため勧めた方法はどれか。
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正解:A.まず能力を実際に示し、仕事を通じて評価を得ること。
「人を薦むるは先づ其能を示すに若かず」が根拠です。相沢は豊太郎の語学などの能力を、官界へ戻る道に結び付けようとしています。
本文の手掛かり:先づ其能を示すに若かず
解説に戻る問29.相沢が二人の恋愛を「慣習といふ一種の惰性」と呼ぶことは、どう扱うべきか。
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正解:C.相沢による関係の評価として、豊太郎やエリスの言動と照らし合わせる。
この評価は、別れを勧める相沢の発言の中にあります。人物の発言と作品全体の結論を分け、二人の愛情や生活の描写も根拠に考える必要があります。
本文の手掛かり:慣習といふ一種の惰性
解説に戻る問30.相沢の人物像を本文全体に即して捉えた説明はどれか。
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正解:A.豊太郎を経済面や仕事で助ける一方、エリスとの関係を断つよう勧める人物。
新聞の仕事の紹介や病中の生活の援助と、別離への働きかけの両面があります。単純な恩人・悪人のどちらかに固定すると、結末の複雑な感情を説明しにくくなります。
本文の手掛かり:相沢の助にて日々の生計には窮せざりし
解説に戻る後半・結末・語り|問31〜40
問31.ロシア滞在中の「忘れざりき」を「え忘れざりき」と言い直すことで、何が明らかになるか。
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正解:B.自発的に思い続けたという説明を修正し、手紙によって忘れられなかった面を示す。
言い直しの前には「彼は日毎に書を寄せしかば」とあります。「忘れなかった」と「忘れることができなかった」の違いが、豊太郎の内面を考える手掛かりです。
本文の手掛かり:否、彼は日毎に書を寄せしかば
解説に戻る問32.「青雲の上に堕したり」という表現で注目すべき対比はどれか。
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正解:D.華やかな高い地位へ近づくことが、主体性を失う動きとしても表されている。
「青雲の上」という上昇を思わせる語に、受動的に運ばれることを表す「拉し去りて」「堕したり」が重なります。華やかな活躍だけでなく、本人の意思が流される面も読める表現です。
本文の手掛かり:青雲の上に堕したり
解説に戻る問33.ベルリンへ戻ってエリスを抱きしめた場面で、豊太郎の迷いはどうなったか。
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正解:D.その一瞬は去ったが、その後の生き方まで決まったとは書かれていない。
「唯だ此一刹那」という限定に注意します。愛情が強く表れた瞬間と、将来の選択を確定することとは同じではありません。
本文の手掛かり:唯だ此一刹那
解説に戻る問34.大臣から帰国を誘われた豊太郎が承諾する際の心情として、最も適切なものはどれか。
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正解:C.誘いを断れば故国や名誉回復の道を失うという恐れに動かされた。
「本国をも失ひ、名誉を挽きかへさん道をも絶ち」という恐れが一気に生じます。大臣に逆らいにくい状況と、豊太郎自身の名誉回復への思いを結び付けて読みます。
本文の手掛かり:名誉を挽きかへさん道をも絶ち
解説に戻る問35.帰国を承諾した後、豊太郎が雪の中をさまよう場面の中心的な心理はどれか。
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正解:A.エリスを裏切ることへの罪の意識と、本人へ説明できない苦しさ。
「帰りてエリスに何とかいはん」「我は免すべからぬ罪人なり」が根拠です。寒さだけで体調を崩したという説明では、この場面の心理的な重さを落としてしまいます。
本文の手掛かり:我は免すべからぬ罪人なり
解説に戻る問36.エリスが豊太郎の別離の約束と帰国の承諾を知った経緯はどれか。
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正解:B.豊太郎が病で伏している間に、相沢から聞いた。
本文は「後に聞けば」と前置きし、エリスが相沢に会った際の出来事を述べます。豊太郎自身がその場で見聞きした場面ではないことも、語りを読む手掛かりです。
本文の手掛かり:後に聞けば
解説に戻る問37.「此恩人は彼を精神的に殺ししなり」の「此恩人」と「彼」は、誰を指すか。
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正解:A.「此恩人」は相沢、「彼」はエリス。
直前に相沢の経済的な援助が述べられ、その恩人がエリスに決定的な苦痛を与えたと続きます。この一文は豊太郎の語りであり、相沢だけに全責任があると客観的に確定するものではありません。
本文の手掛かり:此恩人は彼を精神的に殺ししなり
解説に戻る問38.襁褓が、後半の二つの場面で担う意味として適切なものはどれか。
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正解:B.出産と家族への希望を示し、後にはその希望が傷ついた悲しみを際立たせる。
帰還直後にはエリスが喜んで準備し、真相を知った後には顔に押し当てて泣きます。同じ品物の再登場によって、希望と破綻の隔たりが強調されています。
本文の手掛かり:襁褓
解説に戻る問39.末尾で相沢を「良友」と呼びながら「憎むこころ」が残るのは、どのような感情か。
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正解:C.助けへの感謝と、エリスとの破局に関わった友への割り切れない憎しみが併存する。
「されど」が、良友という評価と消えない憎しみをつなぎます。豊太郎自身も約束や承諾をしており、この矛盾を含む感情を一方だけに単純化しないことが大切です。
本文の手掛かり:一点の彼を憎むこゝろ
解説に戻る問40.豊太郎の語りを検討する読み方として、最も適切なものはどれか。
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正解:D.自責の言葉と、他者や状況に原因を求める言葉の両方を比べる。
「我は免すべからぬ罪人なり」と、相沢への評価や憎しみを併せて考えます。語りには自己批判も自己弁護の可能性もあり、具体的な表現を比べて判断します。
本文の手掛かり:我恥を表はさん
解説に戻る漢字・語句・文語文法|問41〜50
問41.「余が病は全く癒えぬ」の意味として正しいものはどれか。
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正解:B.私の病気はすっかり治った。
「ぬ」は完了の助動詞「ぬ」の終止形です。現代語の「治らぬ」という打消に引きずられず、直後に帰国の準備へ進む文脈も確かめましょう。
本文の手掛かり:余が病は全く癒えぬ
解説に戻る問42.「え忘れざりき」の「え〜ず」が表す意味はどれか。
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問43.「いかで命に従はざらむ」の訳として適切なものはどれか。
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正解:A.どうしてご命令に従わないことがありましょうか、従います。
ここでは「いかで」に打消を伴い、従わないことを否定する反語になります。訳では承諾ですが、それが熟慮した決断かどうかは続く自己分析から判断します。
本文の手掛かり:いかで命に従はざらむ
解説に戻る問44.「我をば努な棄て玉ひそ」の「な〜そ」は何を表すか。
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正解:C.禁止で、「決して私をお捨てにならないでください」という願い。
「な〜そ」は禁止を表し、「努」はここでは「ゆめ」と読みます。「決して」と強めた、エリスの切実な訴えです。
本文の手掛かり:我をば努な棄て玉ひそ
解説に戻る問45.「我をばよも憎み玉はじ」の「よも〜じ」の意味として正しいものはどれか。
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正解:C.まさか私をお憎みにはならないでしょう。
「よも」は打消推量の「じ」と呼応して、まさかそうではあるまいという見込みを表します。話し手の信頼や期待を含む表現です。
本文の手掛かり:よも憎み玉はじ
解説に戻る問46.「いつまでか一少女の情にかかづらひて、目的なき生活をなすべき」の「べき」の活用形はどれか。
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問47.本文の「讒誣」の読みと意味の組み合わせとして正しいものはどれか。
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正解:D.ざんぶ:事実を曲げたり偽ったりして、人を悪く言うこと。
本文では同郷人が豊太郎を「猜疑」し、さらに「讒誣」するに至ったと語られます。疑う段階から、悪く言って陥れる段階へ進んだことを示す語です。
本文の手掛かり:讒誣
解説に戻る問48.「襁褓」の読みと意味として正しいものはどれか。
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問49.本文中の「生計(たつき)」の意味として適切なものはどれか。
正解と解説を見る
正解:A.暮らしを立てるための手段や費用。
本文の「生計」には「たつき」と読みが付いており、生活を成り立たせることを指します。「生計には窮せざりし」は経済面の話で、心の苦しみがなかったという意味ではありません。
本文の手掛かり:生計
解説に戻る問50.本文中の「数奇」(さくき)が表す意味として正しいものはどれか。
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正解:B.運命が思うようにいかず、不遇であること。
相沢の平坦な人生と、豊太郎の「轗軻数奇」な身の上とが対比されています。文字から連想するのではなく、順調さとの対比から意味を確かめましょう。
本文の手掛かり:轗軻数奇
解説に戻る舞姫のテスト対策でよくある質問
「舞姫」の主題は何ですか?
他者の期待に従ってきた豊太郎が自我に目覚めながら、自分で進路を決めきれず、愛する人との関係を損なう過程が中心です。「近代的自我の目覚めと挫折」とまとめられますが、答案では国家・家の期待、栄達への思い、エリスへの愛を具体的に示しましょう。
豊太郎がエリスを捨てた理由は、出世のためだけですか?
栄達への思いに加え、大臣の誘いを断りにくいこと、相沢の説明を否定できないこと、帰国と名誉回復の道を失う恐れが重なります。愛情が完全に消えたと読むのではなく、愛情を持ちながら別の承諾を重ねる矛盾を説明します。
相沢は悪人ですか?
相沢は豊太郎を社会的に救った友人です。一方、彼の価値観ではエリスとの関係より才能の活用や将来が重く扱われ、告知が悲劇の契機になります。単純な善悪判定より、誰の立場からどう評価しているかを根拠とともに考えましょう。
エリスは最後に死んだのですか?
死亡したとは書かれていません。「生ける屍」は、以前のような精神の働きを失った姿を豊太郎が表す比喩です。帰国時点では妊娠しており、その後の出産や生活は描かれません。
「我学問は荒みぬ」とあるのに、見識が育ったのはなぜですか?
従来の専門学習や大学の講義に十分取り組めなくなった一方、通信員として政治・文学・美術などの情報を読み書きし、幅広く結びつける見方を得たためです。衰えた学習と育った力を分けて説明しましょう。
前半・後半のどこを勉強すればよいですか?
前半は自我の目覚め、臆病さ、エリスとの出会い、免官。後半は相沢の忠告、三つの承諾、比喩、手紙、結末を目安にできます。ただし抜粋範囲と段落区分は教科書によって異なるため、学校で指定された本文を優先してください。
この50問は学校の過去問・教科書の問題ですか?
LOGIQAが本文に基づいて作成したオリジナル問題です。実際の学校の過去問や、教科書会社の問題を転載したものではありません。正解した問題も、本文のどの表現が根拠かを言えるか確かめましょう。
舞姫で学んだ読解を、大学入試の記述・小論文へ
人物を「優柔不断」「かわいそう」と評価するだけでなく、事実・根拠・解釈を分けて説明する練習は、課題文の読解や記述にもつながります。志望校が決まっている場合は、学校のテストと入試の出題形式を分けて準備しましょう。
設問の要求を捉え、根拠をつないで説明する練習へ。
文学・文化への関心を進路へ成城大学文芸学部の総合型選抜対策学びたい分野と、志望理由・選考の準備を考えます。
教科学習を使う推薦・総合型基礎学力テスト型がある大学一覧大学・方式ごとの科目や選考内容を確認できます。
『舞姫』自体の出題を予告するものではありません。各大学の入試内容は、リンク先と大学公式の最新要項で確認してください。
LOGIQAのオンライン個別指導
本文は読めても、答案にすると書けないときに。
どの根拠を拾い、何を説明すればよいか。定期テストの読解から大学受験の記述・小論文まで、現在の課題に合わせて受講内容をご相談いただけます。
ほかの作品もテスト対策
本文・指導資料と、このページの作成方針
語句・出来事・引用は作品本文と照合し、公開指導資料で読解の重点を確認しました。現代語訳、説明、選択肢、記述答案、自己採点の観点は本ページのために作成しています。解釈が分かれる箇所は、一つの評価を唯一の正解とせず、本文の事実と区別しています。
- 青空文庫:森鴎外『舞姫』本文(原文・場面・語句の照合)
- 青空文庫:『舞姫』図書カード(初出・底本)
- 明治書院:指導ガイド 文学国語(公開されている「舞姫」の指導上の重点を参照)
制作:LOGIQA|資料確認日:2026年10月1日
指導の方針・担当者についてはLOGIQAの指導・料金案内をご覧ください。