東京医科大学医学部の推薦小論文対策2027|日本語600字・英語250語以上の解答例

2027年度|東京医科大学 医学部医学科

理解しにくい他者の行動を600字で読み解き、英文資料を250語以上の主張へ変える

東京医科大学の推薦小論文は、直近年度では日本語600字以内と英語250語以上。医学知識を並べる試験ではなく、理解しにくい他者の行動を丁寧に読み、複数の条件を落とさず、自分の考えを日英で構造化する力が問われます。

日本語・英語 各60分 直近4年のテーマ 日本語・英語の解答例 2027年度情報
LOGIQA'S INSIGHT

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「患者に寄り添うべきだ」で終わらず、本人が何を守ろうとしているのかまで読む

排泄介助を拒む高齢者、リハビリを受ける子ども、他者の表情を通して知る自分。東京医科大学の日本語問題には、外からは理解しにくい行動や関係が繰り返し登場します。評価されるのは、正しそうな医療倫理用語ではなく、課題文の細部から本人の感覚・自律・尊厳を考え、支援する側の事情とも両立する方法を探る力です。

LATEST FORMAT

最初に知っておくのは、これだけで十分

JAPANESE 課題文読解+600字以内

直近年度は60分。要約だけでも、医療一般論だけでも足りません。課題文に即して他者の行動や関係を説明し、設問が求める結論まで進めます。

ENGLISH 英文読解+250語以上

直近年度は60分。Introduction、3つの理由、課題文の参照、自分や身近な人の経験、Conclusionという複数条件を満たします。

MODEL ANSWER 01

2026年度・日本語小論文の解答例

排泄介助を拒む高齢者のために、職員が尿漏れパッドを外から分からないように仕込んだ「秘密のパンツ」を作る文章です。本人が嫌がっていたことと、「うまくいった」の意味を600字以内で説明します。

解く前の焦点

失禁と介助のどちらが「より嫌だったか」を、本人の側から考える

安全・衛生・介助者の負担だけで判断すると、お婆さんの選択は非合理に見えます。しかし問題は、その理解しにくさの内側へ入れるかを見ています。

600字以内・解答例

お婆さんが嫌がっていたのは、排泄の失敗そのものよりも、排泄という私的な行為を他者に管理され、自分で決める余地を失うことだったと考えられる。人前で失禁すれば衣服が汚れ、介助する職員の負担も増える。それでも、自分の意思で排泄する時機を選べる点では、紙おむつや排泄介助を受け入れるよりも、自分らしさを保てたのであろう。周囲には理解しにくい行動でも、本人にとっては残された自律性を守る選択だった。

秘密のパンツは、尿漏れパッドを本人にも周囲にも目立たない形で用いることにより、本人が介助されている感覚と羞恥心を和らげ、同時に失禁後の着替えや清掃に伴う負担を減らした。その意味で「うまくいった」のである。ただし、最終的に人の手を借りる必要は残っており、問題を完全に解決したわけではない。

この工夫の価値は、本人を安全や効率のために一方的に従わせず、拒否の理由を尊重しながら、本人と介助者の双方が受け入れられる接点を作ったことにある。医療や介護でも、患者の行動を直ちに非合理と決めつけず、その人が何を失いたくないのかを理解したうえで支援方法を考えることが重要である。患者中心の支援とは、希望をそのまま通すことではない。危険や負担も共有しながら、本人とともに代替案を探すことである。

本人の理由「介助拒否=わがまま」と処理せず、自律性を守る行動として読む。
両者の折り合い本人の尊厳だけでなく、衛生と介助者の負担も同時に扱う。
限界も書く完全解決ではない点まで示すと、工夫の意味を過大評価しない。

MODEL ANSWER 02

2026年度・英語小論文の解答例

AI時代にも、他文化を理解するために外国語学習は必要か。自分の意見を示し、3つの理由それぞれに課題文と個人的経験を結びつけます。

条件を先に配置する

Introduction+3理由+Conclusionを、書き始める前に5段落へ割り振る

英語力だけでなく、設問の条件を一つも落とさない処理力が採点されます。理由を三つ思いついてから書くのではなく、各段落に「課題文の根拠」と「経験」を一組ずつ置きます。

250語以上・解答例

As AI translation tools improve, some people assume that studying foreign languages is no longer necessary. I disagree. The article argues that language learning gives people access to culture and enables them to see the world through a different lens. In my view, it remains necessary for three reasons.

First, words carry cultural assumptions that literal translation cannot fully explain. The article notes that language and culture develop together. When an exchange student asked me why Japanese students say “otsukaresama,” I found that a direct translation was insufficient. Explaining the expression required me to describe Japanese attitudes toward group effort and consideration.

Second, speaking even imperfectly in another person’s language changes the relationship. The article suggests that direct communication helps people understand one another more deeply. During a school event, I spoke English with a visitor instead of relying entirely on a translation app. My grammar was not perfect, but the visitor began telling me about her family and school. The effort itself communicated respect and created a warmer conversation.

Third, learning another language makes us aware of the limits of our own viewpoint. The article explains that different languages organize experience differently. While studying English, I noticed that speakers often state their opinions earlier than Japanese speakers do. This difference taught me that silence or indirectness should not automatically be interpreted as uncertainty, and that directness should not be mistaken for rudeness.

In conclusion, AI is useful for exchanging information, but understanding culture requires more than converting words. Language learning helps us interpret cultural meanings, build trust, and question our own assumptions. Therefore, even in the AI era, learning foreign languages remains an important part of understanding other people.

冒頭で立場背景説明を長くせず、賛否と3理由を予告する。
各段落を同じ型に理由→課題文→経験→理由の補強、の順で迷いを減らす。
医療へ無理につなげない設問が文化理解を問うなら、その問いへ正面から答える。

JAPANESE PAST QUESTIONS

日本語の過去テーマを、医学部小論文としてどう捉えるか

「このテーマなら患者に寄り添うと書く」と決めるのではなく、年度ごとに異なる関係性と問いの焦点を読み分けます。

2026年度

排泄介助を拒む高齢者と「秘密のパンツ」

理解しにくい行動の理由と、本人・介助者双方が受け入れられる工夫の意味を説明する。

医学部小論文としての視点

  • 介助拒否を「非合理」「認知機能の問題」と即断せず、自己決定や羞恥心を守る行動として捉える。
  • 患者の尊厳、安全・衛生、介助者の負担を対立させず、どこで折り合いを作れるか考える。
  • 工夫の効果だけでなく、なお他者の手を借りるという限界も示す。
2025年度

他者の表情を通して「自分の顔」を知る

他者が自分に向ける表情によって、自分の関わり方や人間性を思い知らされたり、安堵したりする意味を考える。

医学部小論文としての視点

  • 患者の反応を「患者側の性格」と見るだけでなく、医療者自身の態度を映す手がかりとして受け取る。
  • 説明した事実だけで満足せず、相手の表情や沈黙から伝わり方を振り返る内省を重視する。
  • 具体例では、他者の反応によって自分の理解や行動がどう変わったかまで書く。
2024年度

障害児リハビリにおける関係性と問題点

指導者から一方的に身体を見られる関係と、同じ立場の子どもの感覚に共鳴する関係を比較し、リハビリの問題を述べる。

医学部小論文としての視点

  • 専門家が身体機能だけを見ると、本人が「治療される対象」に固定される危険がある。
  • 機能改善という善意や医学的利益があっても、本人の痛み・感覚・参加意思を置き去りにしてよいとは限らない。
  • リハビリ自体を否定せず、目標の共有、本人からの反応、方法を調整できる関係が必要だと考える。
2023年度

〈したい〉と〈できる〉から考える医療の役割

人が自分の人生を作るために必要な〈したい〉と〈できる〉を使い、医療が生活に果たす役割を論じる。

医学部小論文としての視点

  • 医療の役割を病気の治癒だけに限定せず、本人が望む生活を実現するための〈できる〉を支える営みと捉える。
  • 回復が難しい場合も、リハビリ、緩和ケア、環境調整によって〈したい〉との新しい関係を作れる。
  • 医療者が本人の〈したい〉を代わりに決めず、実現可能性や危険を共有しながら意思決定を支える。
4年に共通するのは、「支援する側が正しい」と決めてから読まないこと 東京医科大学は、患者や当事者の行動を外から評価するだけでなく、本人の感覚へ視点を移し、それでも残る安全・専門性・支援者側の事情とどう調整するかを見ています。課題文の人物をすぐに医学用語で分類せず、行動の理由と関係の構造を言葉にすることが出発点です。

ENGLISH FORMAT CHANGES

英語小論文は、語数より「指示の変化」を見る

250語以上の形式は直近2年で続いていますが、それ以前は要約と意見を組み合わせる形式でした。

2023年度

天然物由来の創薬。英文を約100語で要約し、自分の意見を約100語で述べる。

2024年度

日本への脂肪税導入。日本語約300字の要約+英語150語以上の意見。

2025年度

若者が高齢者より孤独を感じる理由。250語以上、3理由、序論・結論。

2026年度

AI時代の外国語学習。250語以上、3理由、課題文+個人的経験、序論・結論。

WHAT IS ASSESSED

東京医科大学が見ている4つの力

1

設問の前提を正確に読む

課題文の語句を、自分の知っている医療問題へ勝手に置き換えない。まず筆者と登場人物の関係を説明します。

2

他者の理解しにくさに耐える

すぐ善悪を決めず、なぜその行動を選んだのかを考える。これは患者理解と臨床での柔軟性につながります。

3

抽象語を具体的な関係へ落とす

尊厳、自律、共感と書くだけでなく、誰が何を選び、どんな負担や変化が生じたかで説明します。

4

複数条件を構成へ変換する

英語問題では、3理由、課題文、経験、序論、結論を答案の段落へ割り振り、書き漏らしを防ぎます。

HOW TO PREPARE

対策は、知識暗記より「読み方と型」の反復

STEP 01

設問を要素に分ける

説明、具体例、結論、理由の数、課題文参照など、採点される要素を答案用紙の余白へ短く書き出します。

STEP 02

根拠と解釈を分ける

課題文に書かれている事実と、そこから自分が考えた意味を分けます。読み飛ばしと決めつけを防げます。

STEP 03

日英とも時間を計る

日本語は600字、英語は5段落を60分で完成させます。書いた後は内容だけでなく、条件の充足を採点します。

避けたい答案
  • 課題文の人物を無視して、「医師は患者に寄り添うべきだ」という一般論へ移る。
  • 医療者・介助者を悪者にし、専門的支援や安全確保の必要性を落とす。
  • 英語で三つの理由は書いたが、課題文の情報や個人的経験が一部の段落にしかない。
  • 難しい医学用語を優先し、問いへの答えが最後まで明確にならない。

FAQ

東京医科大学の推薦小論文でよくある質問

2027年度も日本語600字、英語250語以上ですか?

600字以内・250語以上は、直近の2026年度問題で確認できる形式です。2027年度要項では日本語1題・英語1題と試験時間は示されていますが、語数は当日の問題指示に従います。異なる語数や要約形式にも対応できるよう、2023年度以降の過去問を使うのが安全です。

英語検定試験利用の推薦でも英語小論文を受けますか?

2027年度の学校推薦型選抜「英語検定試験利用」は、日本語小論文1題のみです。英語小論文の代わりに、英語検定試験のスコアが24点に換算されます。

医学知識をたくさん入れたほうが高評価になりますか?

医学知識を示すこと自体が目的ではありません。東京医科大学が公表する出題意図では、課題文の理解、他者の立場に立つ力、具体例を用いる説明力、内省、医療への関心などが重視されています。知識は課題文の解釈を補強する範囲で使います。

英語小論文は自由英作文と同じ対策でよいですか?

意見を書く点は共通しますが、東京医科大学では課題文の参照、指定された理由の数、個人的経験、IntroductionとConclusionなど、年度ごとの指示を満たす必要があります。英文法だけでなく、読解と条件整理を含めて練習します。

2027年度について:一般公募・全国ブロック別・県地域枠は日本語と英語の2題ですが、学校推薦型選抜「英語検定試験利用」は英語小論文を課さず、日本語1題のみです。また、600字・250語以上は直近2026年度問題の形式であり、2027年度も同じ語数になるとは限りません。
本記事は、2026年8月12日時点で公開されている東京医科大学の2027年度入試情報および2023〜2026年度の公式過去問題・出題意図に基づいています。掲載した解答例は、構成と考え方を示すためにLOGIQA(ロジカ)が独自に作成したものです。出願時には最新の学生募集要項を必ず確認してください。