高校3年生の夏休み 総合型選抜で絶対に知っておきたい準備・活動・小論文・面接・志望理由書
高校3年生の夏休み。総合型選抜を受験する高校生が、絶対に知っておきたいこととは?
志望理由書、小論文、面接、大学研究。やるべきことが多い夏休みですが、すべてを同じ優先順位で進める必要はありません。秋の出願準備を大きく左右する、この時期だからこそできることを、順番に考えていきます。
秋以降に出願が始まる大学では、夏休みが終わる頃には志望校をある程度絞り、志望理由書、活動報告書、小論文、面接の準備へ入っている必要があります。
とはいえ、7月や8月の段階で「まだ志望校が決まっていない」「何から始めればよいか分からない」「志望理由書を書こうとしても何も浮かばない」という受験生は少なくありません。
総合型選抜は、夏休みに書類をすべて完成させる試験ではありません。では、この時期に何を優先し、どこまで進めておけばよいのでしょうか。書類を書く前に確認しておきたいことから、順番に見ていきます。
総合型選抜で問われるのは、活動名ではなく、その中で何を考えたか
志望理由書や面接では、部活動、委員会、生徒会、探究学習、ボランティア、留学、資格取得、失敗経験、考え方が変わった出来事などについて聞かれます。
ただし、「部長を務めた」「大会へ出場した」「英検を取得した」と実績を並べるだけでは、その人自身は見えてきません。
大学が知りたいのは、その経験の中で何を見て、何を考え、どのように判断し、行動を変えたのか。そして、その経験が大学で学びたいこととどうつながったのかです。
部活動は終わった。評定を劇的に上げるのも難しい。それでも、まだできます。
そんなに早く諦めないでください(笑)。
問いを深くする経験を増やす。
夏休みに、志望分野とつながる現場経験をつくる
僕が長い総合型選抜の指導でアドバイスしてきたことの中に、如実に合格率を上げていると感じるものがあります。
それは、夏休みの間にボランティアなど、大学で学びたいテーマとつながる現場へ実際に出ることです。
ただし、ボランティアをすれば受かるといった簡単なことではありません(笑)。大学側は、なぜその活動を選び、現場で何を考え、大学での学びへどうつなげたのかをしっかり見ています。
では、何に気をつければよいのでしょうか。
地域のボランティア、福祉施設の見学、子ども食堂、医療・介護関係者へのインタビュー。
子どもと関わる活動、学習支援、放課後教室、学校外教育の現場見学。
店舗や地域企業へのインタビュー、商店街調査、商品の比較、地域イベントの運営補助。
外国人支援、日本語学習支援、国際交流イベント、地域に住む外国人への聞き取り。
自治体や観光協会の講座、地域交通・空き家・商店街の自主調査、施設見学。
科学館、企業展示、環境保全活動、大学公開講座、身近な課題の観察・計測。
大切なのは、活動実績の欄を埋めることではありません。「なぜこの活動を選んだのか」「現場で予想と違ったことは何か」「大学でさらに何を確かめたいと思ったか」を、自分の言葉で説明できることです。
ボランティアに限らず、アルバイト、施設見学、講座、関係者へのインタビュー、自主調査でも構いません。高校1年生から続けてきた活動でなくても、自分の問題意識から行動した経験には意味があります。
この一文が言えるだけでも、志望理由書は「大学の魅力を調べて書いた文章」から、「自分で確かめたことをもとに大学での学びを考えた文章」へ変わります。
自分を結びつけるには、どんな活動がふさわしいかアドバイスします 総合型選抜について相談してみる
夏休みは、4つの段階で進める
出願できる大学と選考内容を確認する
評定、英語資格、専願・併願、活動条件、試験内容を調べます。大学名だけで決めず、自分が条件を満たしている方式を探します。
現場へ出て、話を聞き、問いを増やす
志望分野と関係する活動へ参加し、観察・質問・記録を行います。終わった後は、感じたことだけでなく、予想と違った点や疑問を書き残します。
小論文と面接の基礎練習を始める
小論文は設問分析と400字程度の構成、面接は志望理由・活動経験を声に出して話すところから始めます。
志望理由書の初稿をつくる
完璧な文章ではなく、志望のきっかけ、学びたいこと、自分の経験、その大学である理由、入学後の計画を一度つなげます。
8月から、小論文の基礎練習を始める
最初から志望大学の過去問だけを解く必要はありません。まずは、課題文や資料を読み、問いに対する結論を理由と具体例で説明する基本を身につけます。
- 設問が求める内容を分解する
- 課題文の要旨を短くまとめる
- 自分の結論を一文で決める
- 理由と具体例を対応させる
- 反対意見や別の立場を考える
- 指定字数内へ収める
- 段落ごとの役割を決める
- 接続語を使いすぎず論理をつなぐ
長い文章が難しい場合は、まず400字程度で、結論、理由、具体例をまとめます。小論文は知識を披露する試験ではなく、資料を読み、自分の判断を根拠とともに説明する試験です。
面接で話すための材料を、声に出して確認する
面接対策は、想定質問への回答を丸暗記することではありません。質問の言い方が変わっても、自分の経験と考えを説明できる状態をつくります。
- なぜこの大学を志望するのか
- 大学で何を学びたいのか
- 高校生活で力を入れたことは何か
- その経験で自分は何を判断したか
- 失敗や苦労から何を変えたか
- 大学での学びと将来はどうつながるか
うまく話せない質問があった場合、話し方ではなく、考えがまだ整理されていない可能性があります。模範回答を探す前に、大学研究や自己分析へ戻ってください。
8月後半までに、志望理由書の初稿をつくる
この時点で、完璧な文章に仕上げる必要はありません。表現の美しさより、必要な内容がそろっているかを確認します。
- 志望するきっかけがある
- 学びたい内容が具体的である
- 経験と大学での学びがつながる
- その大学固有の特徴が入っている
- 入学後に取り組みたいことがある
- 書類を見ずに意味を説明できる
先生や第三者に読んでもらい、伝わりにくい部分を直します。ただし、添削された文章をそのまま暗記するのは避けましょう。書類に書いた内容は、面接で「なぜ」「具体的には」と質問されます。
書類を見なくても、志望理由を自分の言葉で説明できる状態だ。
机の上だけで、総合型選抜を終わらせない
大学について調べ、志望理由書を書き、小論文や面接を練習することは必要です。しかし、資料を読み続けるだけでは、自分だけの志望理由はなかなか生まれません。
興味のある現場へ行く。人に話を聞く。活動へ参加する。自分で調べて確かめる。そこで感じた疑問や違和感が、大学で学びたいテーマにつながります。
この夏は、書類を完成させることだけを目標にせず、秋の志望理由書や面接で語れる経験を一つ増やしてください。
夏に動いた経験が、その人の言葉を強くする。
評定、英語資格、出願条件、志望学部、現在の活動経験を確認し、現場経験、小論文、面接、志望理由書の優先順位を一緒に決めます。
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